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《96》【僕のジョボ女簿日誌】 「第二話 姉弟・接吻(シスター・キス)」(3)ー5 武骨

そう、もしこれが本当に窃盗事件で犯人がいるのであれば、谷教頭にとっては相当頭の痛い問題である。何故なら、漆金学園は安全対策にも力を入れていることで有名な学校だからだ。
まず、警備員が二十四時間体制で正門に常駐しており、そこには監視カメラも設置されている。生徒の登下校時にも安全を確保するために常に目を光らせており、関係者以外の人間が本校に入るには、守衛室で渡される入校証の使用が義務付けられている。

「……とにかく、これは非常事態だ。すぐに警察に連絡してーー」

「いけません、校長先生!!」

校長が立ち上がろうとするのを、大げさに制したのは、当然岡教頭先生。

「もしこれが本当に盗難だとしたら、犯人は内部の人間の可能性が高いということです! 由緒ある我が校でこんなことが起きたとなれば……我々の教育方針どころか、学園のイメージダウンにも繋がります! ただでさえ、この前の件が落ち着いたばかりだというのに……」

嘆くようにそう言いながら、彼女は僕の方を険しい瞳でギロリと見つめてきた。
そう、つい最近まで僕はとある事件(この表現が正しいかは分からないが)の渦中にいた。何とかその一件は収まりを見せたものの、あの日以来教頭先生にはすっかり目をつけられてしまっている。そして今回の件でも、僕もまた無関係というわけではないようだ。

「校長、ひとまず職員会議を開きましょう。もしかしたら、他にも被害にあっている生徒がいるかもしれませんし、この事実をまずは知らせなくては。被害生徒へのケアと保護者への連絡、そして情報収集は担任の生徒に任せる。今はこれくらいしか」

張り詰めた空気に助け船を出したのは、三木村先生だった。
僕はこの三木村先生という人をあまり知らないが、噂では〝出世にはまるで興味なし。現場一筋の武骨派〟だとか。役職に就けば教壇に立てない、生徒とも直に向き合えない。そんな試験を受ける暇があったら、一人でも多くの生徒を卒業させる。そうして今、定年間近まで来ている。

「そうですな。岡教頭、直ぐに放送を入れて先生方を職場に集めて下さい。今後の対策を決めます。生徒達には、三木村先生の方から説明をお願いします。矢行先生には、後でお話を聞かせて頂きます」

……僕はここに来た意味があるのだろうか。

◆◆

その後開かれた緊急職員会議で、今後の対応が決定した。
どうやら、盗難にあったのは一年生のクラスの生徒のみで、一組からは一人、二組からは二人、三組からは三人、四組からは一人(それと保健室からも)。無くなったものの中には、財布やスマホといったものが含まれていたことから、犯人の目的が金銭的なものなのか、それともプライバシーに関するものなのかは分からなかった(僕のクラスなんて、ノートとプリントだし)。そこで長期化の可能性も考慮して、対策チームがつくられるようになった。学年主任、生徒指導の教員、クラス担任らで結成された。今がテスト期間中ということもあり、出来るだけ生徒の集中力の妨げにならないよう充分に配慮するように、という言葉で会議は締めくくられたーー。

「では、築月先生。私は〝会議〟がございますので」

……と思ったら、リンコは会議室へと向かう数人の先生らと共に職員室を出て行ってしまった。
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Author:屈辱の湖
周りと違う僕はおかしいのだろうか。
こんな性癖誰にも理解されないのではないか。
どうやって新しいオカズを手に入れればいいのか。
分からぬまま悶々と欲望を募らせていましたがーーとうとう見つけました。僕のたぎる思いを満たすことが出来るのは、

〝少女のおもらし〟だと。

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