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《29》【僕のジョボ女簿日誌】 「第一話 学園(エデン)は檻の中」 (6)ー3 納得

しかし、今日は自分のクラスで授業がなくて本当に助かった。担当クラスでいじめが起きているかもしれない、という事実を信じたくはないけど、今の1ー4には心当たりがありすぎる。そんな状態で授業中なんてやったら、気まずさで集中なんて出来るはずがない。実際、朝の段階で何人かの生徒はかなりショックを受けていたし。かといって、いつまでも引きずっていてはいけない。
いじめ問題に焦りは禁物。しかし、楽観もダメ。落ち着いて、迅速に対応をしなくてはいけない。

「……私は、やっぱり納得いきません」

気付けば昼時。僕の隣には伊庭先生と矢行先生。あのときのメンバーが揃ったが、今回は時間も時間なので、周りを気にせず話の出来る職員室脇の小会議部屋を借りることにした。

「矢行先生は本当にスゴいと思います。あんな気不味い空気の職員会議で、挙手が出来たり、教頭先生を相手に物怖じせず発言が出来たり……私もいつか先生みたいになりたいとは思います。でも……」

どちらからと誘ったわけではない。しかし、あんなことがあった以上、クラスを受け持つ同士として何もしないわけにはいかない。矢行先生には万が一の時のストッパー役をお願いした。

「どうして、築月先生ばかりを庇うんですか? 他の先生方も言ってましたよ、〝彼女がルーキー君に目をかけているのは知っている。でも、今回はかなり分が悪い〟って。どうして……そこまで?」

彼女からの抗議の視線。しかし、矢行先生は気にすることなく、目の前に置かれたコンビニ弁当のライスを口に運ぶ。

「分が悪い? 前にも言ったでしょ、私は自分の考えたことは、ちゃんと言わなくちゃ気が済まない。今回の件で、彼が辞表を書くことになっても私には関係ないわ。それに、私に言うならリンコちゃんだって同じよ。どうして、あの写真のことを持ち出さなかったの?」

その言葉に伊庭先生はウ、と口ごもった。
そうだ、彼女は保健室での自分の痴態を知っている。ただでさえ、旗色の悪くなっている僕だけに、あんな写真が出回れば校長先生と言えど庇えなくなるだろう。

「だって……今回の件は、私にも責任がありますから」

彼女は、声を落とし悔しそうに呟いた。

「え?」

「〝桃瀬さんは私がサポートする〟なんて言っておきながら、この一週間彼女は私に心を開いてくれませんでした。分かってます。私が生徒達にあまり良く思われてないことも。でも、いざという時は頼りにされたい……いえ、頼ってくれるはず、そう思っていました。自分を過大評価し過ぎていたんです、私」

彼女は額をしかめながら、イヤそうに口を尖らせる。

「桃瀬さんがお昼休憩になると、屋上に行くのは知っていました。だから、何度も追いかけていたのに……まさか、上山君と交際していたなんて知りませんでした。きっと、私がいるときは隠れていたんだと思います。知られたら注意されると思って……」

そういや、上山がそんなこと言ってたな。
彼女にとって今一番辛いのは、〝否定〟をされることだ。自信を取り戻しつつある彼女に出来た、新たな心の拠り所を奪うようなことをしたら、彼女はまた気落ちしてしまうだろう。そんな彼女にとって、伊庭先生はある意味天敵だったのかもしれない。

「心の内もさらけ出せないような人に、信頼感が生まれるわけありません。心を開いてくれるわけありません。私は……間違っていたんですかね」

「ハイ、反省はそこまで。そういったのは、全てが終わってからにしましょう。今考えるべきは、これからどうするのかでしょ。さて、私達は何をすべきでしょうか? ハイ、ルーキー君」

彼女は手に持ったスプーンをこちらに向けた。食事中だからか、唇には妙な艶やかさがあった。
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Author:屈辱の湖
周りと違う僕はおかしいのだろうか。
こんな性癖誰にも理解されないのではないか。
どうやって新しいオカズを手に入れればいいのか。
分からぬまま悶々と欲望を募らせていましたがーーとうとう見つけました。僕のたぎる思いを満たすことが出来るのは、

〝少女のおもらし〟だと。

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https://twitter.com/mashiroirosymp1

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