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《47》【僕のジョボ女簿日誌】 「第一話 学園(エデン)は檻の中」(9)ー2 月明

自分の行いが悪かったせいなのか。生徒に肩入れし過ぎず、淡々と日々の業務をこなしていけばこうはならなかったのかもしれない。イヤ、それでも桃瀬さんが苦しんでいるのに気付かなかったはず。結局は一緒だ。

「どうしたら、いいんだろう……ね?」

誰に話しかけたわけでもない。とにかく誰かに聞いてもらいたくて、誰もいない公園に問いを投げかけたーーつもりだった。

『逃げちゃえばいいじゃない』

意外なところから返事が来た。一つの街灯のみが照らす小さな公園。全体像は見渡せるものの、その殆どは陰が覆い尽くしており、何か異様なモノが出てきそうな雰囲気はあった。

『あなた得意じゃない、逃げるの……そうでしょ?』

声は背後から聞こえた。女の子らしい落ち着いた綺麗な声音なのに、何か耳心地が悪い。まるで、こう何かねっとりと耳にまとわりつくような感じ。
僕はこの声に聞き覚えがあった。思わずハッとして振り向くと、そこには子供用のジャングルジム。所々塗装の落ちた、金属製の立方体を組み合わせた一般的なもの。
その頂上に、闇に溶け込むような出で立ちで〝彼女〟はいた。陶器のように白い肌に、人形のように整った顔立ち。美しい満月をバックに、冷たい瞳で僕を見下ろしている。〝闇に溶け込むように〟としたのは、彼女が身にまとっているのが、まさに漆黒の衣装のそれだったからだ。ゴスロリというヤツだろうか、黒一色なのに華美を思わせる美しいドレスに、同じく黒の厚底ブーツ。ジャングルジムの頂上に腰掛け、満面の笑みを浮かべながらバタバタと両脚をぶら下げている。

「…………!!」

僕はその笑顔を見てゾッとした。彼女は美しかった。月明かりの夜空と、小悪魔チックなファッションが上手くマッチして、幻想的な空間を生み出していた。まるで、地獄から来た死神のように。

『久しぶりね、タロウ』

彼女は僕の名前を言うと、ユラリとそこから飛び降りた。大きなスカートが膨らみながらまくれ上がる。呆然とする僕と目を合わすと、再びニコと微笑みながらユラリユラリと僕の前まで歩みを進めてくる。

『どうしたの? まさか、私のこと忘れちゃった? さっすが〜、白状だねタロウ』

整った顔立ちの生かし方を分かっているかのように、口元を綻ばせ小さく首を傾げる女の子。
忘れるわけがない。彼女は、僕の好きなーーイヤ、好き〝だった〟女の子。僕の幼少期の思い出のおおよそ半分以上を占め、さらには僕の人格形成は彼女のおかげ(せい)といってもいい。

「操華……ちゃん」
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屈辱の湖

Author:屈辱の湖
周りと違う僕はおかしいのだろうか。
こんな性癖誰にも理解されないのではないか。
どうやって新しいオカズを手に入れればいいのか。
分からぬまま悶々と欲望を募らせていましたがーーとうとう見つけました。僕のたぎる思いを満たすことが出来るのは、

〝少女のおもらし〟だと。

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